歯科医師の使命63

昨日は日本歯科補綴学会専門医研修会をWEB上で受講しました。
毎度のことながら補綴歯科専門医は学会が指定する研修会を常に一定数(単位)以上の研修会を受講しなければなりません。今回は今年度の第一回で顎補綴に関する内容です。
顎補綴は外傷や悪性腫瘍、先天的な要因などにより顎の一部が欠損した患者様に対し様々な方法、主に義歯で修復を行い口腔機能の回復、審美性の回復を目的とする治療方法です。もちろん一般的な歯科の治療法とは異なり、頻度は低いのですが治療の難易度は格段に上がります。補綴歯科専門医の役割の中には、「顎補綴」も含まれ日常的に来院される患者さんも必ずいらっしゃいますので、研修は必須です。顎補綴の難関なところは、患者様ごとに欠損のパターンが大きく異なりその患者様に応じた治療方法を考えなければならないことです。そして患者様の状況に応じて的確な治療を目指しますので、より多くの知識、経験、判断が必要となります。これまで多くの顎補綴の患者様を治療させていただいておりますが、難易度は相当なものだと常に認識しています。今回の研修の前半は大阪歯科大学の小野高裕先生が顎補綴の基本的な取り組み方の講演で、後半は東北大学の小山重人先生によるインプラントを用いた顎補綴の治療についての講演でした。どちらの内容もさすがに治療は常に大きく進化するのだ、と実感しながら最後までしっかりと聞かせていただきました。
それにしても以前ですと東京や千葉まで出向いて講演を聞いていましたが、コロナ禍の功罪ですがリモートワークの普及には大きな利便性を感じざるを得ません。次回もまた受講する予定です。